「ITストラテジストって、取れば年収上がるんですか?」
こういう質問、マジで多い。資格サイトには「経営とITの橋渡しができる人材!」とか「年収1000万も夢じゃない!」とか書いてあるけど、正直に言う。資格取っただけで人生変わるとか、ない。
俺は今、IT業界で10年以上働いてる。ITストラテジストは5年前に取得した。周りにも持ってる人間が何人かいる。だからこそ言える。この資格、取っても意味ないって言われる理由も、それでも価値があると思う理由も、両方分かる。
あなたが今、「この資格取ったら転職有利になるかな」「年収上がるかな」「未経験でも目指せるかな」って不安になってるなら、この記事は役に立つはず。
綺麗事は書かない。資格スクールみたいに「絶対稼げる!」とも言わない。でも、現実的にどう使えば武器になるかは伝えられる。
ITストラテジストの現場リアル|資格より「経験」が9割
まず最初に言っておく。ITストラテジストは業務独占資格じゃない。
つまり、この資格がないとできない仕事は、ない。弁護士とか税理士みたいに「資格持ってないと違法」って話じゃない。だから、正直なところ「この資格がないと仕事がもらえない」って状況は、ほぼない。
俺がITストラテジストを取った理由と、取った後の現実
俺がこの資格を取ったのは、当時勤めてた会社で「高度資格手当」が月2万円出るからだった。年間24万。それなりにデカい。
勉強期間は約半年。仕事終わりと休日を使って、過去問を10年分くらい解いた。午後Ⅱの論文がマジできつかった。2時間で2000字以上の論文を2本とか、普通に体力勝負。
で、合格して手当がついた。ここまではいい。
でも、実務が劇的に変わったかっていうと、変わってない。
俺の仕事は、クライアント企業のIT戦略立案とか、システム導入の上流工程がメイン。資格取る前も、取った後も、やってることは基本同じ。クライアントからすれば、「資格持ってるかどうか」より「実際に成果出せるか」が全て。
周りの「持ってる人」の実態
俺の同僚で、ITストラテジスト持ってる奴が3人いる。
Aさん(40代・コンサル) 年収は推定900万くらい。ただし、この人は資格取る前からバリバリやってた。資格はあくまで「箔付け」。名刺に書けるから営業で有利になることはあるけど、それだけ。
Bさん(30代・SI企業) 年収は650万くらい。この人は資格手当目当てで取った。実務では上流工程やってるけど、ぶっちゃけ資格の知識使ってる感じはない。「持ってると社内評価がちょっと上がる」程度。
Cさん(20代・フリーランス) 年収は波がある。良い時で800万、悪い時で400万。この人は若いうちに取って、営業ツールとして使ってる。「20代でITストラテジスト持ってます」って言うと、確かにインパクトはある。でも、仕事取れるかどうかは、結局「何ができるか」次第。
共通してるのは、資格が主役じゃなくて、実務経験が主役ってこと。
資格だけでは通用しない瞬間
ここ、マジで大事。
ITストラテジストの試験内容って、めちゃくちゃ幅広い。経営戦略、業務改革、IT投資の意思決定、プロジェクトマネジメント、セキュリティ、etc…
でも、現場で求められるのは、その中の一部を、めっちゃ深く実行できる力。
例えば、クライアントから「うちの業務フロー、非効率だから改善してくれ」って依頼が来たとする。試験では「業務プロセスの可視化が重要です」「As-Is/To-Beで分析します」とか書けばOK。
でも現場では:
- 現場の人にヒアリングして、本音を引き出す(コミュ力)
- エクセルやツールで実際にフロー図を作る(実務スキル)
- 経営層にプレゼンして納得させる(説得力)
- 改善案を実行に移すまでフォローする(粘り強さ)
こういうのが全部必要。資格の知識だけじゃ、何一つできない。
俺が一番痛感したのは、入社3年目のとき。ITストラテジストの知識を総動員して提案書作ったのに、クライアントに「で、具体的にどうやるの?」って聞かれて、何も答えられなかった。知識と実践は、別物。
よくある勘違い|「ITストラテジスト=即高収入」の嘘
資格サイトとか見ると、「ITストラテジスト取得者の平均年収は〇〇万円!」とか書いてある。
これ、めっちゃ誤解を生む。
資格取得者の年収が高い理由
ITストラテジストの合格率は、だいたい15%前後。受験者層も、ある程度経験積んだ人が多い。つまり:
- もともと年収高い人が受けてる
- 実務経験豊富な人が合格してる
- だから「取得者の平均年収」が高くなる
資格を取ったから年収が上がったんじゃなくて、もともと年収高い層が取ってる、ってだけ。
逆に言えば、未経験で資格だけ取っても、いきなり年収800万とかにはならない。当たり前だけど。
スクール広告とのギャップ
資格スクールの広告、見たことあると思う。「最短3ヶ月で合格!」「合格すれば年収アップ間違いなし!」みたいなやつ。
正直、これは盛りすぎ。
確かに、3ヶ月で合格する人もいる。でもそれは、もともと実務経験がめちゃくちゃある人。IT未経験者が3ヶ月で合格とか、ほぼ無理。
それに、「合格すれば年収アップ」も半分嘘。会社に資格手当制度があればアップするけど、ない会社も多い。俺の知り合いで、ITストラテジスト取ったのに手当ゼロって人、普通にいる。
実務がキツい点
ITストラテジストの試験は、論文がメイン。つまり、文章力が問われる。
でも、現場でキツいのは、文章力だけじゃない:
- クライアントの無茶振り対応:「来週までに戦略書作って」とか平気で言われる
- 板挟み:経営層と現場の意見が真逆で、調整地獄
- 責任の重さ:戦略ミスったら、何億円の損失とかザラ
- 長時間労働:プロジェクト佳境は、終電当たり前
資格の勉強では、こういうストレス耐性は身につかない。
ITストラテジストで「稼げる人」と「稼げない人」
じゃあ、どんな人ならこの資格を活かせるのか。正直に書く。
稼げる人の特徴
1. もともと上流工程の実務経験がある人 これが大前提。プロジェクトマネジメント、業務改革、システム企画とかの経験が3年以上ある人なら、資格はプラスアルファになる。
2. コミュニケーション能力が高い人 経営層と話せる、現場の人の本音を引き出せる、調整力がある。これができないと、どんなに知識あっても無理。
3. 営業力がある人 特にフリーランスや独立志向の人。資格を「看板」として使って、案件取ってこれる人は強い。
4. 複数スキルを持ってる人 例えば、ITストラテジスト+PMP(プロジェクトマネジメント資格)+業界知識(金融、医療とか)。掛け算で希少価値が出る。
5. 大手企業で働いてる人 資格手当がしっかりある会社なら、取るだけで年間20〜30万アップする。これは美味しい。
稼げない人の特徴
1. 実務経験ゼロで資格だけ取った人 未経験で取っても、就職・転職でそこまで有利にはならない。「資格は持ってるけど、実務できるの?」って疑われる。
2. 技術オンリーで、ビジネス視点がない人 プログラミングは得意だけど、経営とか興味ない、って人。ITストラテジストは、経営とITの橋渡し役。片方だけじゃダメ。
3. 人と話すのが苦手な人 ぶっちゃけ、ITストラテジストの仕事は9割が人間関係。会議、プレゼン、調整、交渉。これが苦痛な人には向いてない。
4. 短期で結果を求める人 資格取ったから来月から年収100万アップ、とかはない。中長期で見て、じわじわ効いてくる感じ。即効性を求める人には向かない。
5. 体力・メンタルが弱い人 上流工程は、プレッシャーがデカい。責任重い、労働時間長い、ストレスも多い。体調崩す人、マジでいる。
年齢・体力・コミュ力の現実
年齢について 20代で取る:インパクトある。若いのに高度資格持ってると、注目される。でも実務経験ないと、使いこなせない。 30代で取る:一番バランスいい。実務経験もあって、まだまだ伸びしろもある。 40代で取る:正直、今から取るなら「実務で勝負」の方がいい気もする。ただ、社内評価のためとか、資格手当目当てならアリ。
体力について 試験自体が体力勝負。午前Ⅰ(50分)→午前Ⅱ(40分)→午後Ⅰ(90分)→午後Ⅱ(120分)。合計5時間。集中力もつか?
実務も体力いる。徹夜でプレゼン資料作ったり、出張続きだったり。若い時の方が有利なのは事実。
コミュ力について これが一番大事かもしれない。試験では論理的思考力が問われるけど、現場では人を動かす力が必要。どんなに頭良くても、人がついてこなきゃ意味ない。
現実的な収入ライン|夢を見るな、データを見ろ
じゃあ、実際どれくらい稼げるのか。俺の周りの事例と、業界相場から、リアルな数字を出す。
1年目(資格取得直後)
会社員の場合
- 資格手当あり:年収+20〜30万
- 資格手当なし:変化なし(当然)
- 転職した場合:資格だけでは評価されにくい。実務経験がモノを言う。
フリーランスの場合
- 案件単価は変わらないことが多い
- ただし、提案書や営業資料に「ITストラテジスト保有」と書けるので、若干信頼度UP
- 月単価70〜100万くらいが相場(ただしこれは実務経験次第)
3年目(実務経験も積んだ状態)
会社員の場合
- 年収600〜800万くらい(会社規模による)
- 資格+実務経験で、昇進のスピードが上がる可能性あり
- ただし、資格だけで昇進するわけじゃない
フリーランスの場合
- 月単価80〜120万
- 上流工程の案件を安定的に取れるようになる
- ただし、営業力と実績がないと厳しい
ベテラン(10年選手)
会社員の場合
- 年収800〜1200万(大手コンサルとか、外資とか)
- 中小企業だと、600〜800万で頭打ちもある
- 資格の有無より、実績と社内政治力が重要
フリーランス・独立の場合
- 年収1000万超えも可能
- ただし、案件が切れたら収入ゼロのリスクもある
- 実際、年収の波が激しい人が多い
地方と都市部の差
これ、マジでデカい。
東京・大阪などの都市部
- 案件が多い
- 単価も高い
- 年収700万超えもリアル
地方(地方都市・田舎)
- そもそもITストラテジストレベルの案件が少ない
- あっても単価が低い
- 年収500万前後で頭打ちも珍しくない
地方で稼ぎたいなら、リモート案件を都市部から取るとか、工夫が必要。
副業・独立の可能性
副業として
- 週末コンサル、って形で月10〜20万稼ぐ人はいる
- ただし、人脈と実績が必要
- 資格だけで副業案件は取れない
独立として
- フリーランスとして年収1000万超えは、不可能じゃない
- ただし、最初の1〜2年は年収下がる覚悟が必要
- 営業力、人脈、実績の三本柱がないと厳しい
正直な感想 俺の周りで独立して成功してる人は、資格より「人脈」と「営業力」で勝ってる。資格はあくまで名刺の肩書き程度。
未経験から取るなら|現実的なルートを教える
「ITストラテジスト、未経験でも取れますか?」
結論:取るだけなら可能。でも意味あるかは別問題。
受験資格・実務要件
ITストラテジストは、受験資格がない。つまり、誰でも受けられる。未経験でも、学生でも、OK。
ただし、試験内容が実務経験前提で作られてる。特に午後Ⅱの論文は、「あなたの経験を基に論述せよ」って問題が出る。経験ゼロだと、正直キツい。
勉強期間の目安
IT実務経験ありの場合
- 3〜6ヶ月(1日2時間くらい)
- 過去問中心で、論文対策をしっかりやる
IT未経験の場合
- 1年以上(正直、かなり厳しい)
- 基本情報技術者とか、下位資格から順番に取る方が現実的
俺の場合、実務経験5年くらいあった状態で、半年勉強した。それでもギリギリだった。
働きながら取れるか
取れるか?→取れる。俺も働きながら取った。
ただし、覚悟は必要
- 平日:仕事後に2時間勉強
- 休日:午前中4時間勉強
- これを半年継続
正直、しんどかった。飲み会も断ったし、趣味もほぼ封印した。
家族がいる人は、もっと大変だと思う。理解してもらえないと、無理。
未経験で取るべきか?
俺の意見:未経験なら、まず実務経験を積む方が先。
資格は後からでも取れる。でも、実務経験は今しか積めない。20代の貴重な時間を、資格勉強だけに使うのは、もったいない気がする。
ただし、例外もある:
- 新卒で大手IT企業に入って、資格取得が推奨されてる
- 社内で資格手当がしっかり出る
- 勉強が好きで、苦にならない
こういう人なら、チャレンジしてもいいと思う。
「それでも取るなら」後悔しない戦略
ここまで読んで、それでも「取りたい」と思ったなら、戦略的に動いた方がいい。
取る順番
ITストラテジストは、いきなり取るんじゃなくて、段階的に取るのが賢い。
おすすめルート
- 基本情報技術者(IT全般の基礎)
- 応用情報技術者(午前Ⅰが免除される)
- プロジェクトマネージャー or システムアーキテクト(実務寄りの高度資格)
- ITストラテジスト
このルートなら、知識が積み上がるし、途中で「やっぱ自分には合わないな」と思ったら軌道修正もできる。
組み合わせると強い資格
ITストラテジスト単体より、掛け算で希少価値を出す。
おすすめ組み合わせ
- ITストラテジスト+PMP(プロジェクトマネジメント)
- ITストラテジスト+中小企業診断士(経営コンサル)
- ITストラテジスト+情報処理安全確保支援士(セキュリティ)
- ITストラテジスト+TOEIC900点(外資・グローバル案件)
俺の知り合いで、ITストラテジスト+中小企業診断士を持ってる人がいるんだけど、この人は引く手あまた。経営とITの両方に強いって、めっちゃ希少。
就職・転職での使い方
新卒・第二新卒
- 正直、実務経験ないと評価されにくい
- ただし、「若いのに高度資格持ってる」というインパクトはある
- 面接で「なぜ取ったのか」をちゃんと説明できれば、プラスにはなる
中途採用(経験者)
- 資格+実務経験のセットで評価される
- 履歴書に書くと、書類選考は通りやすくなる
- ただし、面接では実務の話がメイン
フリーランス営業
- プロフィールに書くと、信頼度がちょっと上がる
- ただし、案件取れるかは、人脈と実績次第
- 資格に頼りすぎるのは危険
使い方のコツ 資格を「主役」にするんじゃなくて、「脇役」として使う。主役はあくまで、あなたの実務経験とスキル。
まとめ|ITストラテジストは魔法の資格じゃないけど、武器にはなる
長々と書いたけど、結論を言う。
ITストラテジストは、取っただけで人生変わる資格じゃない。
でも、正しく使えば、武器にはなる。
こんな人は取る価値ある
- すでに上流工程の実務経験がある人
- 会社に資格手当制度がある人
- 将来的にコンサルタントとして独立したい人
- 自分の市場価値を高めたい人
- 勉強が好きで、挑戦したい人
こんな人は他の選択肢も考えた方がいい
- IT未経験で、実務経験を積む方が先だと思う人
- 短期で結果を求めてる人
- コミュニケーションや調整が苦手な人
- 資格取れば楽に稼げると思ってる人
最後に
俺がこの記事で伝えたかったのは、「ITストラテジストは意味ない」でも「絶対取るべき」でもない。
あなたの状況次第で、価値が変わるってこと。
資格スクールは「誰でも稼げる!」って言うけど、そんなわけない。 でも、「意味ない」って切り捨てるのも、もったいない。
大事なのは、自分の状況を冷静に見て、戦略的に判断すること。
- 今の自分に実務経験はあるか?
- 資格を取る時間とコストを投資できるか?
- 取った後、どう活かすイメージがあるか?
この3つに「YES」なら、取る価値はあると思う。
逆に、どれか一つでも「NO」なら、今じゃないかもしれない。
資格は、ゴールじゃなくて、手段。
あなたが本当に目指してるのは、資格を取ることじゃなくて、稼ぐことだったり、キャリアアップだったり、自由な働き方だったりするはず。
その目的を達成するために、ITストラテジストが必要なのか。他にもっといい方法があるんじゃないか。
そこを、冷静に考えてほしい。
資格を取るのも、取らないのも、どっちも正解。大事なのは、後悔しない選択をすること。
この記事が、あなたの判断材料の一つになれば、嬉しい。
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