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システム監査技術者は未経験には厳しい?

「システム監査技術者って取れば食えるの?」 「IT未経験だけど、これ取れば転職できる?」 「年収上がるって聞くけど、本当?」

ネットで調べると「高度試験だから価値がある」「監査は需要がある」って綺麗事ばかり。でも現実はどうなんだ?って不安になってるんじゃないか。

俺は某IT企業でシステム監査部門に10年いる。周りには当然、システム監査技術者の資格持ちもいれば、持ってない人もいる。で、正直に言うと「この資格、取れば人生変わる」とは言えない。

でも「使い方次第では武器になる」のも事実だ。

この記事では、システム監査技術者のリアルを、綺麗事なしで書いていく。未経験で取ろうとしてる人、今の仕事に不安があって資格に逃げようとしてる人に、冷静に判断してほしい。

スクールの広告みたいに「取れば安泰」とは絶対に言わない。でも「こういう人には価値がある」ってのは伝える。

目次

システム監査の現場で見た「資格だけの人」の末路

まず最初に、残酷な話をする。

3年前、うちの部署に中途で入ってきた人がいた。40代で、前職はSIerの営業。システム監査技術者を独学で取って、「監査業務に転職したい」って応募してきた。

書類は通った。資格があったから。でも面接で詰んだ。

「どんな監査をやりたいですか?」 「システムのリスクをどう評価しますか?」 「内部統制って何ですか?」

全部、教科書的な答えしか返ってこない。実務経験ゼロだから当たり前なんだけど、こっちとしては「この人、現場で使えるのか?」って不安しかない。

結局、不採用になった。

これが現実だ。

システム監査技術者は「業務独占資格」じゃない。つまり、この資格がないとできない仕事ってのは、法律上は存在しない。だから「資格があれば仕事がある」って思ってると、痛い目に遭う。

逆に、資格がなくてもシステム監査の実務経験があれば、普通に仕事はある。うちの先輩は資格持ってないけど、監査歴15年で社内では誰よりも頼りにされてる。

システム監査技術者試験の「よくある勘違い」

勘違い1:「資格取れば、すぐ監査の仕事ができる」

これ、マジで多い。

システム監査技術者試験は、午前Ⅰ・午前Ⅱ・午後Ⅰ・午後Ⅱの4段階。合格率は15%前後。確かに難しい。

でも、この試験で問われるのは「知識」と「論理的思考」であって、「実務能力」じゃない。

午後Ⅱの論述試験では、監査計画や監査報告書を書かされる。でもこれ、実際の監査現場とは結構違う。試験は「理想的なケース」を想定してるけど、現場は泥臭い。

例えば:

  • システム部門の担当者が非協力的
  • ドキュメントが整備されてない(そもそも存在しない)
  • 経営層が監査の重要性を理解してない
  • 予算も時間も限られてる

こういう「現実のクソみたいな状況」で、どう監査を進めるか。これは試験では学べない。実務でしか身につかない。

勘違い2:「システム監査技術者=高収入」

スクールの広告には「難関資格だから高収入」って書いてある。でも、現実はそんなに甘くない。

確かに、大手監査法人やコンサルファームに入れば、年収は高い。でもそれは「資格があるから」じゃなくて、「その会社の給料水準が高いから」だ。

俺の知り合いで、システム監査技術者を持ってる人の年収を正直に言うと:

  • 大手監査法人(20代後半):600〜800万
  • 大手コンサル(30代):800〜1200万
  • 事業会社の内部監査(30代):500〜700万
  • 中小企業の情報システム部(30代):400〜600万

これを見て、どう思う?

「おお、高いじゃん!」って思うかもしれない。でも、これは「システム監査の実務経験+資格」があっての話だ。

資格だけで未経験なら、まず事業会社の内部監査部門に入って、年収400万スタートとかザラ。で、そこから実務経験を積んで、転職してステップアップしていく感じ。

勘違い3:「IT未経験でも大丈夫」

これもよく聞く。

「システム監査技術者は、ITスキルよりも監査スキルが重要だから、IT未経験でも取れる」って。

確かに、試験自体は暗記と論理思考でなんとかなる。IT未経験でも、1年ガッツリ勉強すれば合格できる人はいる。

でも、取った後どうするの?

システム監査の対象は、当たり前だけど「システム」だ。ERPシステム、基幹システム、Webアプリ、インフラ、ネットワーク、セキュリティ…。これらの仕組みを理解してないと、監査なんてできない。

「このシステム、リスク高いですね」って指摘するには、「何がどうリスクなのか」を説明できないとダメ。それには、システムの知識が必須。

だから、IT未経験でこの資格を取っても、正直言って「使えない」ことが多い。

この資格が「稼げる人/稼げない人」

じゃあ、どういう人ならシステム監査技術者が活きるのか。

稼げる人(資格を活かせる人)

1. すでにIT業界で実務経験がある人

システム開発、インフラ構築、運用保守…どれでもいい。とにかく「システムがどう動いてるか」を現場で見てきた人。

こういう人がシステム監査技術者を取ると、マジで強い。技術的な知識があるから、監査対象のシステムのリスクを正確に評価できる。

俺の同僚で、元インフラエンジニアからシステム監査に転向した人がいる。彼は資格を取って、すぐに大手コンサルに転職。年収200万アップした。

なぜか? 技術がわかる監査人は、市場価値が高いから。

2. 会計監査の経験がある人

公認会計士や、監査法人で働いてた人。

こういう人は、監査のフレームワークを既に理解してる。だから、システム監査技術者を取れば、「IT監査もできる会計士」として差別化できる。

実際、大手監査法人では、会計士がシステム監査技術者を取るのを推奨してるところもある。

3. 内部統制・リスク管理の部門にいる人

事業会社の内部監査部門、コンプライアンス部門、リスク管理部門にいる人。

こういう人は、組織のリスクマネジメントの文脈でシステム監査を位置づけられる。だから、資格を取れば、社内での評価が上がる可能性が高い。

俺の先輩は、内部監査部門で資格を取って、部長に昇進した。年収は100万くらい上がったらしい。

稼げない人(資格を活かしにくい人)

1. IT未経験で、転職目的だけで取ろうとする人

さっきも書いたけど、これはマジで厳しい。

「IT業界に転職したいけど、プログラミングは苦手。でも資格なら取れるかも」って考えで、システム監査技術者を目指す人がいる。

でも、監査の現場では「システムがわかる人」が求められる。資格だけあっても、実務経験がないと、まず採用されない。

仮に採用されても、現場で苦労する。周りはシステムのことを当たり前のように話してるから、ついていけない。

2. 「楽そう」「安定してそう」って理由で選ぶ人

「監査って、チェックリスト見ながら確認するだけでしょ?」って思ってる人。

これも大間違い。

システム監査は、めちゃくちゃ頭使う仕事だ。リスクを評価して、優先順位をつけて、改善策を提案する。これには、論理的思考力、コミュニケーション能力、交渉力が必要。

しかも、監査される側からは嫌われることも多い。「監査なんて邪魔だ」「忙しいのに、なんで余計な仕事増やすんだ」って思われる。

そういうプレッシャーに耐えられない人には、向いてない。

3. 年齢が40代以上で、未経験の人

正直、これは厳しい。

20代、30代前半なら、未経験でもポテンシャル採用の可能性がある。でも40代で未経験だと、企業側は「今から育てるのはリスクが高い」って判断する。

しかも、システム監査の仕事は、体力的にもキツい。監査先に出張して、夜遅くまで資料を見て、報告書を書く。これを40代、50代でやるのは、正直しんどい。

現実的な収入ラインと、地方と都市部の差

じゃあ、実際にシステム監査技術者を持ってる人の収入って、どれくらいなのか。

俺の周りのデータを元に、リアルな数字を出す。

1年目(未経験からスタート)

  • 都市部(東京・大阪):年収400〜500万
  • 地方:年収350〜450万

これは、事業会社の内部監査部門に新卒or第二新卒で入った場合。監査法人に入れれば、もう少し高い(500〜600万)。

でも、未経験で監査法人に入るのは、正直難しい。新卒採用か、公認会計士の資格があるか、のどちらかが必要。

3年目(実務経験あり)

  • 都市部:年収550〜750万
  • 地方:年収450〜600万

このあたりから、実務経験が評価されて、転職市場での価値が上がる。大手コンサルファームに転職できれば、年収800万以上も狙える。

ベテラン(10年以上)

  • 都市部:年収800〜1200万
  • 地方:年収600〜900万

これは、マネージャークラスになった場合。部下を持って、プロジェクトを回せるレベル。

ただし、ここまで行く人は全体の2割くらい。多くの人は、年収600〜800万で頭打ちになる。

地方と都市部の差

これ、マジでデカい。

都市部(特に東京)では、監査法人やコンサルファームが多いから、転職の選択肢が広い。だから、年収も上がりやすい。

でも地方だと、そもそも監査の求人が少ない。事業会社の内部監査部門くらいしかない。だから、年収の伸びも限られる。

俺の知り合いで、大阪から地元の広島に戻った人がいる。年収は200万下がった。でも「地元で家族と暮らせるなら、それでいい」って言ってた。

価値観次第だよな。

副業・独立の可能性

「システム監査技術者を取って、独立して稼ぐ!」って夢を持ってる人もいる。

でも、これも現実は厳しい。

システム監査の仕事は、基本的に企業からの依頼。個人で営業して、案件を取ってくるのは、マジで難しい。しかも、システム監査は「継続的な関係」が重要だから、単発の案件だけで食っていくのは無理。

独立してる人は、元々監査法人やコンサルファームで実績を作って、そのネットワークで仕事をもらってるパターンが多い。

副業なら、もう少し現実的。週末だけコンサルとして、中小企業のシステム監査を手伝う、とか。でも、これも実務経験がないと、まず依頼は来ない。

未経験から取るなら、現実的なルート

じゃあ、「それでもシステム監査技術者を取りたい」って人に、現実的なルートを教える。

受験資格・実務要件

システム監査技術者試験には、受験資格はない。誰でも受けられる。

でも、試験に合格するのと、実務で使えるのは別の話。

試験勉強だけなら、独学でも半年〜1年でなんとかなる。でも、実務経験がないと、取った後に詰む。

だから、おすすめのルートはこれ:

1. まずIT業界に入る

システムエンジニア、インフラエンジニア、運用エンジニア…何でもいい。とにかく、システムの現場を経験する。

「でも、プログラミングできないし…」って人は、運用保守やヘルプデスクから始めるのもあり。これなら、未経験でも入りやすい。

2. 実務経験を積みながら、資格を取る

2〜3年実務経験を積んだら、システム監査技術者の勉強を始める。

現場でシステムを見てるから、試験の内容も理解しやすい。午後Ⅱの論述も、実務の経験を元に書ける。

3. 資格を取ったら、監査部門に異動or転職

資格を取ったら、社内の内部監査部門に異動を希望するか、外部の監査法人・コンサルファームに転職する。

このタイミングなら、「実務経験+資格」があるから、採用される確率が高い。

勉強期間の目安

IT経験者なら、半年〜1年の勉強でなんとかなる。

俺の場合、仕事しながら平日2時間、休日5時間勉強して、8ヶ月で合格した。

でも、IT未経験だと、もっと時間がかかる。基礎知識から学ぶ必要があるから、1年半〜2年は見たほうがいい。

働きながら取れるか

取れる。というか、ほとんどの人が働きながら取ってる。

ただし、試験前の2〜3ヶ月は、マジでキツい。仕事終わって家に帰って、そこから勉強。休日も図書館にこもって過去問解く。

家族がいる人は、理解を得ないと厳しい。俺は嫁に「半年間、家事と育児は勘弁してくれ」って頭下げた。

「それでも取るなら」後悔しない戦略

ここまで読んで、それでも「システム監査技術者を取りたい」って人に、後悔しない戦略を教える。

取る順番

いきなりシステム監査技術者を目指すのは、ハードルが高い。

まず、基本情報技術者試験や応用情報技術者試験から始めるのがおすすめ。

基本情報 → 応用情報 → システム監査技術者

この順番で段階的にステップアップすれば、挫折しにくい。しかも、基本情報や応用情報を持ってれば、システム監査技術者試験の午前Ⅰが免除される。

組み合わせると強い資格

システム監査技術者だけだと、正直弱い。

でも、他の資格と組み合わせると、市場価値が上がる。

おすすめの組み合わせ:

  1. 公認会計士 + システム監査技術者 → 会計監査とIT監査の両方できる。監査法人で重宝される。

  2. 情報処理安全確保支援士 + システム監査技術者 → セキュリティ監査に強い。需要が高い。

  3. プロジェクトマネージャ + システム監査技術者 → プロジェクトのリスク管理とシステム監査の両方できる。

  4. 中小企業診断士 + システム監査技術者 → 経営とITの両方がわかる。コンサルタントとして独立しやすい。

俺は、システム監査技術者と情報処理安全確保支援士を両方持ってる。セキュリティ監査の案件が増えてきてるから、この組み合わせは結構使える。

就職・転職での使い方

資格を取ったら、どう活かすか。

新卒・第二新卒の場合:

  • 監査法人の監査部門に応募
  • 大手企業の内部監査部門に応募
  • IT企業の品質保証部門に応募

資格があれば、書類選考は通りやすい。ただし、面接では「なぜ監査をやりたいのか」「どんな監査人になりたいのか」を明確に答えられるように準備しておく。

中途転職の場合:

  • 現在の職種(SE、インフラエンジニアなど)から、内部監査部門への社内異動を希望
  • 転職エージェントを使って、監査法人やコンサルファームの求人を探す
  • LinkedIn等で、監査部門の人とネットワークを作る

中途の場合、「実務経験+資格」がセットで評価される。だから、今の仕事で実績を作りつつ、資格を取るのが賢い。

まとめ:システム監査技術者は「魔法の資格」じゃない。でも武器にはなる

ここまで読んでくれて、ありがとう。

正直に言う。システム監査技術者は「取れば人生変わる魔法の資格」じゃない。

  • IT未経験で取っても、仕事はすぐには見つからない
  • 資格だけじゃ、高収入は約束されない
  • 実務経験がないと、現場では使えない

これが現実だ。

でも、「使い方次第では、確実に武器になる」のも事実。

  • IT業界で実務経験があって、キャリアアップしたい人
  • 内部監査部門で、専門性を高めたい人
  • 会計監査からIT監査に幅を広げたい人

こういう人にとっては、システム監査技術者は価値がある。

俺自身、この資格を取って、年収は100万以上上がった。転職の選択肢も広がった。だから、「取ってよかった」と思ってる。

でも、それは俺がIT業界で10年実務経験を積んでたからだ。資格だけで食えるようになったわけじゃない。

だから、あなたに伝えたいのは:

「今の自分に、この資格が本当に必要か?」を冷静に考えてくれ。

もしIT未経験なら、まずIT業界に入って、実務経験を積むのが先だ。 もし今の仕事でキャリアに悩んでるなら、資格を取る前に、社内で異動できないか探してみるのも手だ。

資格は、あくまで「ツール」だ。使い方を間違えれば、ただの紙切れ。でも、正しく使えば、確実にキャリアを前に進める武器になる。

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