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玉掛け技能講習は未経験でもきつくない?現場10年のリアル

目次

「玉掛け取れば仕事に困らない」って本当なのか

玉掛けの資格を調べているってことは、今の仕事に不安を感じているか、手に職をつけたいと思っているんだろう。

ネットで検索すると「需要が安定している」「未経験でも取れる」「仕事に困らない」みたいな情報ばかり出てくる。でも、正直言って半信半疑じゃないか?俺も最初はそうだった。

「本当に未経験でやっていけるのか」「年齢的に今から現場は厳しいんじゃないか」「資格取っても結局稼げないんじゃないか」。そういう不安、めちゃくちゃ分かる。

俺は今40代で、建設現場で働いて10年以上になる。玉掛けも当然持っているし、周りには20代から60代まで、色んな経緯でこの世界に入ってきた人間がいる。

この記事では、スクールのサイトには絶対書いてない「玉掛けのリアル」を、良いことも悪いことも包み隠さず書く。取るべきか、やめるべきか、あなた自身が判断できる材料を提供したい。

現場で見た「玉掛け」のリアルな姿

玉掛けって何するの?ぶっちゃけキツいのか

まず、玉掛けが何かを知らない人もいると思うから説明する。

玉掛けっていうのは、クレーンで荷物を吊り上げる時に、ワイヤーやチェーン、スリングベルトなんかを荷物にかける作業のこと。「かける」だけじゃなくて、吊り上げた後に「外す」のも玉掛けの仕事だ。

「それだけ?」って思うかもしれないけど、これが奥深い。

荷物の重心を見誤れば荷物が傾いて落下する。ワイヤーのかけ方が甘ければ途中で外れる。玉掛け用具の選定を間違えれば、用具が破断する。どれも人が死ぬ事故に直結する。

だから、「資格取ればできる」わけじゃない。資格はあくまで「最低限の知識がある証明」でしかない。

俺が現場で見た「未経験者」の3パターン

俺の現場に来た未経験者を思い出すと、大きく3パターンに分かれる。

パターン1:すぐ辞めていく人(3ヶ月以内)

30代後半の元営業マンがいた。「現場仕事の方が気楽だと思った」って言って入ってきたけど、1ヶ月で辞めた。

理由は「思ったよりキツい」。夏は暑い、冬は寒い、体力使う、怒鳴られる、朝が早い。全部当たり前のことなんだけど、想像と現実のギャップに耐えられなかったらしい。

パターン2:1年くらいで一人前になる人

20代後半のフリーターだった奴。最初はロープの結び方も知らなかったけど、先輩に食らいついて覚えた。半年で一人で玉掛けできるようになって、1年後には後輩に教える立場になってた。

今はクレーンオペレーターの資格も取って、日給13,000円くらいもらってる。

パターン3:ベテランになって稼ぐ人

50代の人で、前職は運送業。40代で現場に転職して、玉掛けから始めて、今は現場の主任をやってる。月給で40万くらい。

この人は体力よりも「段取り力」と「コミュニケーション能力」が高かった。どういう順番で荷物を吊れば効率いいか、クレーンオペレーターとどう連携するか、そういうのが上手い。

資格だけじゃ通用しない瞬間

ぶっちゃけ言うと、玉掛けの資格を持ってるだけの人間は現場では使えない。

講習で習うのは基礎知識だけで、実際の現場では荷物の形も重さも毎回違う。H鋼、鉄筋、コンクリート製品、機械類、それぞれ吊り方が違う。

教科書には載ってない「現場の知恵」がある。例えば、雨の日はスリングベルトが滑りやすいから、普段より慎重にかける。風が強い日は荷物が揺れるから、吊り上げる高さを低めにする。

こういうのは、先輩の背中を見て盗むしかない。

俺が新人の頃、先輩に「資格持ってるからって調子乗るなよ」って言われたことがある。最初はムカついたけど、今なら分かる。資格は「スタートライン」でしかないんだ。

よくある勘違い:玉掛けを取れば安泰?

勘違い1:資格=即高収入

玉掛けを取ったからって、いきなり給料が跳ね上がるわけじゃない。

未経験で現場に入ると、最初は日給8,000円〜10,000円くらいが相場。月給換算で20万前後。これに残業代や資格手当がつく感じ。

「それだけ?」って思うかもしれないけど、これが現実。

ただし、経験を積んで他の資格も取れば、日給15,000円くらいまでは普通に上がる。玉掛け+クレーン運転士+足場の組立て、みたいに組み合わせると強い。

勘違い2:スクールの謳い文句とのギャップ

「玉掛けは需要が高い!」「どこでも働ける!」って広告、見たことあるだろ?

嘘じゃないけど、全部本当でもない。

確かに需要はある。建設現場、工場、倉庫、どこでもクレーン作業があれば玉掛けは必要だ。でも、それは「仕事を選ばなければ」って話。

「綺麗な仕事がしたい」「楽な現場がいい」って言ってたら、仕事は限られる。現実は、暑い、寒い、汚い、そういう現場が大半だ。

勘違い3:誰でも簡単にできる

講習自体は簡単だ。2〜3日で取れる。学科試験も、真面目に講習受けてれば落ちることはまずない。

でも、「資格が取れる」のと「現場で使える」のは別の話。

体力的にも精神的にも、きつい場面はある。重い荷物を扱うから力仕事だし、夏は熱中症との戦い、冬は凍える寒さの中での作業。

しかも、現場の人間関係は独特だ。怒鳴られることもあるし、理不尽なこともある。「お客さん扱い」はされない。

玉掛けで「稼げる人」と「稼げない人」の違い

向いている人の特徴

正直に言うと、玉掛けで稼いでいる人には共通点がある。

体力がある 当たり前だけど、体力は必須。重いものを運ぶし、一日中立ちっぱなし。デスクワークから転職するなら、最初はマジでキツいと思う。

コミュニケーション能力がある 意外かもしれないけど、現場仕事はコミュ力が大事。クレーンオペレーターとの連携、他の職人との調整、現場監督への報告。黙々と一人でやる仕事じゃない。

学ぶ姿勢がある 資格取って終わりじゃなくて、現場で学び続ける姿勢がある人は成長する。「教えてもらって当たり前」じゃなくて、「自分から盗みに行く」タイプが伸びる。

長期的に考えられる 最初の給料は安い。でも、経験積んで他の資格も取れば、5年後には年収400万〜500万は狙える。目先の給料だけ見て判断すると続かない。

向いていない人の特徴

逆に、この業界に向いてない人もはっきりしてる。

プライドが高い 現場では、年下の先輩に怒鳴られることもある。学歴も前職のキャリアも関係ない。それを受け入れられないと厳しい。

体力に自信がない 30代、40代でも体力があれば問題ないけど、もともと虚弱体質だったり、持病があったりすると続かない。腰痛、膝痛は職業病みたいなもん。

安定志向が強すぎる 現場仕事は天候に左右される。雨が続けば仕事が減る。工事が終われば次の現場に移る。毎月安定した給料を求めるなら、別の仕事を選んだ方がいい。

細かい作業が苦手 玉掛けは雑にやっていい仕事じゃない。ワイヤーの傷をチェックしたり、荷物の重心を計算したり、意外と細かい。「大雑把な性格」の人は事故を起こす。

年齢・体力・コミュ力の現実

年齢について 20代が有利なのは間違いない。体力もあるし、吸収も早い。でも、30代、40代でも全然遅くない。俺の周りには50代で始めた人もいる。

ただし、60代になると体力的にキツくなる。定年まで現場で働くつもりなら、体を壊さないように気をつける必要がある。

体力について 「体力に自信がない」って人、よく相談されるんだけど、正直言うと最初はきつい。でも、人間の体は慣れる。3ヶ月続けば、体が順応してくる。

逆に、無理して体を壊すパターンもある。腰痛、膝痛、熱中症。無理は禁物。

コミュ力について 「現場仕事は黙々とできる」って思ってる人、残念ながらそれは幻想だ。むしろ、オフィスワークより人間関係が濃い。

ただし、営業トークみたいなコミュ力じゃなくて、「報・連・相がちゃんとできる」「挨拶ができる」「素直に聞ける」、そういう基本的なコミュ力があればOK。

現実的な収入ライン:夢も地獄もない

1年目、3年目、ベテランの収入相場

ぶっちゃけた数字を出す。

1年目(未経験)

  • 日給:8,000円〜10,000円
  • 月給換算:18万〜22万(残業なし)
  • 年収:240万〜280万

資格手当で+5,000円〜10,000円/月つく会社もある。でも期待しすぎない方がいい。

3年目(中堅)

  • 日給:11,000円〜13,000円
  • 月給換算:25万〜30万(残業込み)
  • 年収:320万〜380万

この頃には玉掛けだけじゃなくて、他の資格も取ってるはず。クレーン運転士、フォークリフト、足場の組立てなど。

ベテラン(10年以上)

  • 日給:15,000円〜18,000円
  • 月給換算:35万〜45万(残業・資格手当込み)
  • 年収:450万〜550万

現場の主任クラスになれば、月給制で40万以上もらえる。ただし、責任も重い。

地方と都市部の差

これ、けっこうデカい。

東京、大阪、名古屋みたいな都市部は、日給が高い。未経験でも日給10,000円スタートは普通。ベテランなら日給20,000円超える人もいる。

でも、地方は厳しい。日給8,000円スタートで、ベテランでも12,000円〜15,000円くらい。

ただし、地方は生活費が安いから、一概に「都市部の方が稼げる」とは言えない。家賃、食費、交通費を考えると、地方の方が手取りは多いこともある。

副業・独立の可能性

玉掛けだけで独立は難しい。クレーンがないと仕事にならないから。

でも、クレーン運転士の資格を取って、小型クレーン車を買って一人親方になる、っていう道はある。うまくいけば年収600万〜800万は狙える。ただし、リスクもあるし、営業力も必要。

副業としては、土日だけ現場に入る、っていう働き方もできる。日給12,000円×月8日で、副収入10万弱。体力があればだけど。

未経験から取るなら:現実的なルート

受験資格・実務要件

玉掛けの技能講習は、実務経験がなくても受けられる。これが大きなメリット。

玉掛け技能講習

  • 受講資格:満18歳以上(実務経験不要)
  • 講習期間:3日間
  • 費用:15,000円〜20,000円
  • 合格率:ほぼ100%(真面目に受ければ落ちない)

ただし、「玉掛け技能講習」と「玉掛け特別教育」は別物。特別教育は1トン未満の荷物しか扱えない。現場で使えるのは「技能講習」の方だから、間違えないように。

勉強期間の目安

正直、勉強期間とかいらない。

講習の3日間、ちゃんと話聞いて、実技で手順を覚えれば受かる。学科試験も、引っかけ問題みたいなのはほとんどない。

俺の感覚だと、中学レベルの読解力があれば問題ない。数式とかも出るけど、難しい計算じゃない。

むしろ大事なのは、資格取った後。現場で「使える」レベルになるまでに、半年〜1年はかかる。

働きながら取れるか

余裕で取れる。

講習は3日間だけだから、有給使うか、土日コースを選べばいい。会社によっては、講習費用を負担してくれるところもある。

俺の場合は、前職の会社が「資格取ってこい」って言って、費用全額出してくれた。そういう会社、結構ある。

それでも取るなら:後悔しない戦略

取る順番

玉掛けは、建設・工場系の資格の「入門編」だと思ってくれ。

おすすめの取得順序はこう。

  1. 玉掛け技能講習(まずこれ)
  2. フォークリフト運転技能講習(倉庫でも使える)
  3. 小型移動式クレーン運転技能講習(5トン未満)
  4. 床上操作式クレーン運転技能講習(工場で需要高い)

この4つ持ってれば、かなり重宝される。日給も上がる。

逆に、いきなりクレーン運転士(無制限)とか取ろうとすると、実技が難しくて挫折する。

組み合わせると強い資格

玉掛けと相性がいい資格を挙げる。

鉄筋加工・組立て 建設現場で需要が高い。玉掛けで鉄筋を吊って、組立てもできると重宝される。

足場の組立て 高所作業。怖いけど、手当が出る。玉掛け+足場で日給15,000円超える。

溶接技能者 工場系に強い。玉掛けで荷物を動かして、溶接もできる。手に職って感じ。

危険物取扱者乙4 ガソリンスタンドでバイトするわけじゃなくて、工場や建設現場で使う。意外と評価される。

就職・転職での使い方

玉掛けだけで転職活動するのは、正直厳しい。

「玉掛け持ってます!」って履歴書に書いても、「で?」って感じ。未経験なら特に。

でも、「玉掛け+フォークリフト」とか、「玉掛け+クレーン」みたいに複数持ってると、「おっ」ってなる。

俺が採用担当なら、資格の数より「なぜこの業界に来たいのか」を重視する。「安定してそうだから」じゃなくて、「ものづくりに関わりたい」とか、そういう動機がある人を取りたい。

あと、未経験でも「素直に学ぶ姿勢」を見せれば、現場は受け入れてくれる。変にプライド高い経験者より、素直な未経験者の方が使いやすいから。

まとめ:玉掛けは魔法の資格じゃないけど、武器にはなる

ここまで読んでくれてありがとう。

結論を言う。

玉掛けは「取れば人生変わる資格」じゃない。

でも、「現場で働きたい」「手に職をつけたい」って本気で思ってるなら、取る価値はある。

ただし、現実を知った上で取ってほしい。

  • 最初は給料安い
  • 体力仕事だから、きつい
  • 怒鳴られることもある
  • 天候に左右される
  • 資格だけじゃ食えない

でも、逆に言えば、

  • 経験積めば給料は上がる
  • 体は慣れる
  • 先輩に認められれば怒鳴られなくなる
  • 雨の日は休める
  • 複数の資格を取れば選択肢が広がる

俺は、この仕事を選んで後悔してない。デスクワークより性に合ってるし、ものを作る現場に立ち会えるのは楽しい。

でも、全員におすすめするつもりはない。向き不向きがはっきりしてる仕事だから。

もしあなたが、

  • 今の仕事に将来性を感じない
  • オフィスでパソコン叩くのが苦痛
  • 体を動かす仕事がしたい
  • 手に職をつけて食っていきたい

こう思ってるなら、一度、現場を見学してみるといい。建設現場は基本的に見学できるから、近くの現場に問い合わせてみてくれ。

そこで「自分には無理だ」と思ったら、やめればいい。

「やれそうだ」と思ったら、玉掛けを取って、現場に飛び込んでみてくれ。

資格はあくまでスタートライン。そこから先は、あなた次第だ。

正直、楽な道じゃない。でも、やりがいはある。

あなたが後悔しない選択をすることを願ってる。

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