「電気工事士、取ったら人生変わるかな…」
そう思ってこの記事にたどり着いたあなた。30代で未経験、今の仕事に将来性を感じない、手に職つけたい。でも本当に今から取って間に合うのか、不安だよね。
俺もそうだった。32歳の時、営業職に疲れて「このまま40代、50代になったら詰むな」って焦った。ネットで「稼げる資格」って調べまくって、電気工事士にたどり着いた。
結論から言うと、電気工事士は確かに食える資格だ。でも、スクールの広告みたいに「すぐ高収入!」とか「誰でも独立!」みたいな甘い世界じゃない。
この記事では、俺が実際に第一種電気工事士を取って、現場で働いて見えたリアルを正直に書く。綺麗事は一切なしで。
30代未経験で電気工事士を取った俺の現実
まず俺の状況を話す。
32歳で営業を辞めて、電気工事の会社に見習いで入った。第二種電気工事士は勉強3ヶ月で取得。そこから実務経験を積みながら、3年後に第一種を取った。
今37歳。正直に言うと、年収は480万くらい。
「えっ、それだけ?」って思った?そう、それが現実。
電気工事士の資格スクールのサイトには「年収600万以上も可能!」とか書いてあるけど、あれは独立して軌道に乗った人か、ベテランで大手にいる人の話。
未経験から入って5年目の俺レベルだと、このくらいが相場。地方ならもっと低い。都内でこれ。
でも、営業時代の年収420万、サービス残業地獄、ノルマのプレッシャーから考えたら、まともに稼げてストレスは減った。そういう意味では「取ってよかった」と思ってる。
現場で求められるのは資格だけじゃない
ここが一番言いたいところ。
電気工事士の資格を取れば即戦力になれるかって?なれない。全然なれない。
資格はあくまで「電気工事をやっていい許可証」みたいなもん。実際の現場では、資格持ってるだけの新人なんて、正直お荷物扱いされる。
現場で求められるのは:
・配線の引き方、結線の速さ
・工具の使い方(ペンチ、ドライバー、電動工具)
・図面を読む力
・先輩の指示を一回で理解する力
・体力(脚立上ったり、天井裏入ったり)
・コミュ力(職人気質の先輩とうまくやる)
これ、全部資格の勉強では学べない。現場で叩き込まれる。
俺が入った会社の先輩で、資格は持ってないけど実務20年のベテランがいた。その人の作業スピードと正確さは、資格持ってる俺の10倍。そういう世界。
資格を取っただけで「俺、電気工事士だから」って顔してたら、現場で速攻で嫌われる。そこは覚悟しといた方がいい。
よくある勘違い:資格=即高収入じゃない
電気工事士について調べると、よく「独立すれば年収1000万も夢じゃない!」みたいな情報が出てくる。
これ、嘘じゃないけど、超絶ハードル高い。
まず、独立するには:
・実務経験(最低5年、できれば10年)
・営業力(仕事を取ってくる力)
・人脈(元請けとのコネ)
・初期投資(工具、車、保険で100万以上)
・事務能力(請求書、見積もり、税金処理)
これ全部クリアして、初めて独立できる。そして独立したからって即年収1000万にはならない。最初の2〜3年は年収300万以下もザラ。
俺の知り合いで独立した人がいるけど、1年目は年収250万だった。仕事が安定するまで3年かかったって言ってた。今は年収700万くらいで安定してるけど、そこまで行くのに相当苦労してる。
スクールの広告は、成功した一部の人だけをピックアップしてる。9割の人は、会社員として地道に働いて、年収400〜600万で落ち着く。それが現実。
あと、実務がキツいってのも言っておく。
夏は天井裏で40度超え。冬は屋外で手が凍る。脚立から落ちる危険もある。腰痛、膝痛は職業病。50代、60代でも現場に出てる人はいるけど、体はボロボロって人も多い。
「手に職つければ一生安泰」って思ってるなら、ちょっと甘い。体が資本の仕事だから、体壊したら終わり。そこは理解しておいた方がいい。
電気工事士が「稼げる人」と「稼げない人」
じゃあ、どんな人が電気工事士で稼げるのか。
俺が現場で見てきた「稼いでる人」の共通点はこれ。
稼げる人の特徴
・手先が器用で作業が早い
・向上心があって、新しい技術を学び続ける
・コミュ力があって、元請けや先輩に好かれる
・体力がある(これマジで重要)
・独立志向がある(会社員だけだと頭打ちが早い)
・副業で電気工事の仕事を個人で受けてる
・建築士や電気主任技術者など、他の資格も持ってる
特に「コミュ力」はガチで重要。職人の世界って、技術だけじゃなくて人間関係で仕事が回る。先輩に気に入られれば仕事を教えてもらえるし、独立した時に仕事を回してもらえる。
逆に、黙々と作業だけしてればいいって思ってる人は、正直キツイ。
稼げない人の特徴
・体力がない(すぐ疲れる、重いもの持てない)
・コミュ障で先輩とうまくやれない
・向上心がなく、言われたことしかやらない
・資格取っただけで満足してる
・独立する気もなく、昇給を待ってるだけ
・30代後半〜40代で未経験スタート(体力的にキツい)
特に、30代後半以降で未経験から入ると、体力的にマジでキツイ。20代の若手と同じペースで動けないし、覚えも遅い。そこで心折れて辞める人も多い。
俺は32歳で入ったから、ギリギリついていけた。でも35歳以上で未経験だったら、正直厳しかったと思う。
あと、これは言いづらいけど、年齢が上がると「使いづらい」って思われる。20代の新人なら多少ミスしても「まだ若いから」で許される。でも30代後半の新人がミスすると、「この歳でこれかよ…」って空気になる。プライド高い人は耐えられないと思う。
現実的な収入ライン
ここ、一番気になるところだよね。ぶっちゃけて言う。
1年目(見習い・第二種のみ)
・年収:250万〜320万
・月給:18万〜23万
・残業:月20〜40時間
見習い期間は正直キツイ。給料安いし、怒られるし、体痛い。ここで辞める人が一番多い。俺も何度辞めようと思ったか。
3年目(第一種取得・実務経験あり)
・年収:350万〜450万
・月給:25万〜32万
・残業:月30〜50時間
第一種取って、一人で現場を任されるようになると、給料が上がる。会社によっては資格手当で月2〜3万プラスされる。
でも、ここからが伸び悩む。会社員として働いてる限り、年収500万の壁がある。
ベテラン(10年以上・現場監督クラス)
・年収:500万〜650万
・月給:35万〜45万
・残業:月40〜60時間(管理業務含む)
現場監督になると、給料は上がるけど責任も増える。部下の管理、元請けとの調整、書類仕事。体を動かす仕事より、マネジメントの仕事が増える。
独立(成功パターン)
・年収:600万〜1000万(波がある)
・初期投資:100万〜300万
・安定まで:3〜5年
成功すれば年収は上がるけど、リスクも高い。仕事が取れない月は収入ゼロもある。社会保険も自分で払う。会社員の安定性を捨てる覚悟が必要。
地方と都市部の差
東京・大阪・名古屋などの都市部:上記の相場
地方都市(県庁所在地レベル):上記の8割くらい
田舎(人口10万以下):上記の6〜7割
地方は仕事の量が少ないから、単価も安い。「地元で手に職」って考えてる人は、この差を理解しておいた方がいい。
副業・掛け持ちの可能性
これは意外とある。
土日に個人で小規模な電気工事を受けることで、月3〜10万くらいプラスにできる。知り合いの店舗の照明交換とか、友人の家のコンセント増設とか。
ただし、会社によっては副業禁止のところもあるから、そこは確認が必要。
未経験から取るなら現実的なルート
じゃあ、実際に30代未経験から電気工事士を取るなら、どうすればいいか。
ステップ1:第二種電気工事士を取る
まずは第二種から。受験資格はないから、誰でも受けられる。
・勉強期間:2〜3ヶ月(1日1〜2時間)
・合格率:筆記60%、技能70%
・費用:受験料9,300円+教材費1〜2万円
独学で十分取れる。俺はユーキャンとか使わず、参考書と過去問だけで合格した。
ステップ2:実務経験を積む
第二種を取ったら、電気工事の会社に就職。
30代未経験だと、大手は厳しい。中小企業か、人手不足の会社を狙う。ハローワークやIndeedで「電気工事 未経験可」で探せば見つかる。
最初は見習いで安月給だけど、ここで実務経験を積むことが最重要。
ステップ3:第一種電気工事士を取る
第一種の受験資格は「実務経験3年以上(第二種取得後)」または「5年以上(無資格)」。
だから、第二種取って就職してから3年後に第一種を受験できる。
・勉強期間:4〜6ヶ月(第二種より難しい)
・合格率:筆記40%、技能60%
・費用:受験料11,300円+教材費2〜3万円
第一種は範囲が広いし、計算問題も多い。でも、実務経験があれば理解しやすい。
働きながら取れるか
取れる。俺も働きながら取った。
ただし、現場仕事で疲れた後に勉強するのは、マジでキツイ。帰宅後に1〜2時間勉強するのを3ヶ月続けるのは、相当な覚悟が必要。
休日も勉強に充てることになるから、家族がいる人は理解を得ないと厳しい。
「それでも取るなら」後悔しない戦略
ここまで読んで、それでも電気工事士を取りたいって思ったなら、戦略的に動いた方がいい。
戦略1:第二種→実務→第一種の順番を守る
いきなり第一種は受けられない。まず第二種を取って、実務経験を積む。これが王道で一番確実。
戦略2:他の資格と組み合わせる
電気工事士だけだと、できる仕事が限られる。他の資格を取ると、仕事の幅が広がって単価が上がる。
組み合わせると強い資格:
・電気工事施工管理技士(現場監督になれる)
・消防設備士(電気+防災設備で仕事が増える)
・電気主任技術者(ビルメンテナンスに強い)
・危険物取扱者(工場案件に強い)
俺は消防設備士も取った。これで火災報知器の工事もできるようになって、仕事の幅が広がった。
戦略3:就職・転職での使い方
30代未経験だと、転職では不利。でも、第二種を取ってから応募すると、印象が全然違う。
「やる気があります!」だけの応募者と、「第二種取りました。未経験ですが本気です」って応募者、どっちを採るかって話。
面接では「なぜ電気工事士を目指すのか」をちゃんと言語化できるようにしておく。「手に職つけたい」だけじゃ弱い。「将来的に独立したい」「技術を極めたい」みたいな、具体的なビジョンを語れるようにしておく。
戦略4:副業前提で考える
会社員として年収500万が限界なら、副業で+100万を狙う。これが現実的。
土日に個人で仕事を受けたり、知り合いの紹介で小規模工事を請け負ったり。これで月5〜10万は稼げる。
ただし、副業OKの会社を選ぶか、独立前提で動くか。そこは最初から考えておく。
戦略5:独立するなら早めに
独立するなら、40代前半までに動いた方がいい。50代になると体力的にキツイし、新規顧客開拓も難しくなる。
独立の準備は、会社員時代から始める。人脈作り、工具の準備、貯金。いきなり辞めて独立は無謀。
まとめ:電気工事士は魔法の資格じゃないけど、武器にはなる
ここまで読んでくれてありがとう。
正直に言うと、電気工事士は「取れば人生変わる」みたいな魔法の資格じゃない。
でも、ちゃんと戦略を持って取り組めば、確実に武器にはなる。
30代未経験でも、本気でやれば食える。年収1000万は厳しいけど、400〜600万は現実的。独立すれば700〜1000万も狙える。
ただし、体力勝負の世界だし、コミュ力も必要だし、独学では限界がある。そこを理解した上で飛び込むなら、俺は応援する。
逆に、「楽して稼ぎたい」「資格取れば安泰」って思ってるなら、やめた方がいい。現場で潰れる。
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