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防災管理者の資格だけ取っても稼げない?未経験から現場に入った現実

「防災管理者って資格、取れば食えるのかな?」

ネットで検索すると、「必置資格だから需要がある」「ビル管理業界で有利」みたいな情報が出てくる。でも、正直なところが書いてない。

俺は33歳の時、ビル管理業界に未経験で飛び込んだ。前職は営業で、これといった資格もスキルもなかった。「資格取れば安定するかも」と思って、まず防災管理者の講習を受けた。

結論から言うと、防災管理者だけで稼げるとか、この資格で人生が変わるとか、そういう話じゃない。

でも、無意味かというと、そうでもない。

この記事では、資格スクールの広告には絶対書いてない現実を、俺の体験と周りの先輩たちから聞いた話をもとに、正直に書く。

夢を売る気はない。でも、冷静に判断する材料は提供したい。


目次

防災管理者って、そもそも何なのか

まず、勘違いしてる人が多いから最初に言っておく。

防災管理者は「講習を受ければ誰でも取れる資格」だ。

消防法で、一定規模以上の建物(高層ビルや大規模商業施設など)には防災管理者を置かなきゃいけないことになってる。だから「必置資格」と呼ばれる。

講習は2日間。学科と実技があって、ちゃんと出席して最後の効果測定に合格すればOK。合格率はほぼ100%に近い。

「それなら簡単じゃん!」

そう思うだろ?

でも、ここが落とし穴なんだ。


体験談:防災管理者を取って現場に入った1年目

俺が防災管理者の講習を受けたのは、ビル管理会社に就職する前だった。

転職サイトで「未経験OK」「資格支援あり」という求人を見つけて、面接で「防災管理者持ってます」と言ったら、「おお、いいね」と言われた。

でも、入社してすぐに気づいた。

防災管理者を持ってる人なんて、社内に山ほどいる。

先輩に聞いたら、「うちの会社、ほぼ全員持ってるよ」と笑われた。

つまり、防災管理者は「持ってて当たり前」の資格であって、「持ってるから特別」な資格じゃなかった。

初任給は22万円。資格手当は、なかった。

業務内容は、ビルの巡回点検、設備の簡単な保守、清掃のチェック、テナント対応。防災管理者としての業務は、年に数回の避難訓練の計画と実施くらい。

「あれ?防災管理者の資格、意味なくね?」

正直、そう思った。


よくある勘違い:防災管理者=高収入という幻想

ネットの情報や資格の広告を見てると、こんな風に書いてある。

「必置資格だから需要が高い」 「ビル管理業界で重宝される」 「安定した収入が得られる」

嘘じゃない。でも、全部本当でもない。

勘違い①:資格があれば即採用

防災管理者を持ってるだけで採用されるかというと、そうでもない。

なぜなら、この資格は会社が講習費用を出して取らせることが多いから。

むしろ、「未経験で防災管理者だけ持ってる人」より、「経験者で資格なしの人」の方が採用されやすいケースもある。会社に入ってから取ればいいからだ。

勘違い②:資格手当がつく

防災管理者で資格手当がつく会社は、正直少ない。

月1,000円とか、そのレベル。

理由は簡単で、「簡単に取れる資格だから」。

ビル管理業界で本当に手当がつく資格は、ビル管理士(建築物環境衛生管理技術者)、電気工事士、消防設備士、危険物取扱者あたり。これらは勉強が必要で、合格率も低い。

防災管理者は、あくまで「入門資格」なんだ。

勘違い③:防災管理者の業務だけで稼げる

現場に入って一番驚いたのは、「防災管理者としての業務」がそれほど多くないこと。

避難訓練の計画、消防計画の作成・届出、防災設備の点検記録の管理。これくらい。

で、これらの業務は、ビル管理全体の仕事の一部でしかない。

実際の仕事は、設備の点検、清掃チェック、テナント対応、トラブル対応、夜勤の巡回などなど。

つまり、防災管理者だけで仕事が成立するわけじゃない。


この資格が「稼げる人/稼げない人」

じゃあ、防災管理者はまったく意味がないのか?

そうじゃない。

「使い方」と「組み合わせ」次第で、武器にはなる。

稼げる(活かせる)人

①すでにビル管理業界にいる人

ビル管理の仕事をしている人にとって、防災管理者は「持っておくべき資格の一つ」。これがないと、現場責任者になれないケースもある。

②他の資格と組み合わせる人

防災管理者+ビル管理士 防災管理者+電気工事士 防災管理者+消防設備士

こういう組み合わせなら、確実に価値が上がる。

俺の先輩で年収600万超えてる人は、ビル管理士・電気工事士・防災管理者・危険物取扱者を全部持ってた。

③管理職を目指す人

ビル管理の現場で管理職(ビルマネージャーや現場責任者)になるには、防災管理者が必須の会社も多い。

キャリアアップの一つのステップとして、意味がある。

稼げない(活かせない)人

①防災管理者だけで転職しようとする人

これは厳しい。

未経験で防災管理者だけ持っててても、「で、他に何ができるの?」と聞かれて終わり。

②体力・夜勤がきつい人

ビル管理の現場は、夜勤がある。24時間365日、ビルは動いてるから。

月に数回の夜勤(17時〜翌9時とか)がある会社が多い。これがきつくて辞める人も多い。

③コミュ力に自信がない人

意外かもしれないけど、ビル管理はコミュ力が要る。

テナントからのクレーム対応、業者との調整、避難訓練での説明。人と話す場面が多い。

「黙々と設備をいじる仕事」と思ってると、ギャップがある。


現実的な収入ライン

ぶっちゃけ、防災管理者を持ってるだけでどれくらい稼げるのか。

数字を出す。

1年目(未経験入社)

月給:18〜23万円(都市部) 年収:250〜320万円

地方だともっと低い。月給16万とかもある。

残業や夜勤手当を含めても、初年度で300万超えるのは難しい。

3年目(経験を積んだ)

月給:22〜28万円 年収:300〜400万円

このあたりで、他の資格(電気工事士や消防設備士)を取り始める人が多い。

資格手当が月5,000円〜2万円つくと、年収が少し上がる。

ベテラン(10年以上・管理職)

月給:30〜40万円 年収:450〜600万円

現場責任者やビルマネージャーになると、このレベル。

ただし、防災管理者だけでここに到達した人はいない。複数資格+実務経験が必須。

独立・副業の可能性

防災管理者だけで独立は、ほぼ無理。

消防設備士や電気工事士と組み合わせて、小規模ビルの管理を請け負う形なら可能性はある。

副業としては、「防災訓練の講師」とか「消防計画の作成代行」とかあるけど、単価は低い(1件数万円程度)。


未経験から取るなら現実的なルート

「それでも取ってみたい」という人向けに、現実的な手順を書く。

ステップ①:まず講習を受けて取る

防災管理者の講習は、全国の消防設備安全協会などで実施されてる。

費用:約2万円 期間:2日間 難易度:低い(ほぼ全員合格)

先に取っておいて損はない。履歴書に書ける資格が一つ増える。

ステップ②:ビル管理会社に就職

未経験OKの求人は結構ある。

「資格支援あり」の会社を選ぶと、働きながら他の資格も取れる。

初年度の年収は低いけど、我慢。

ステップ③:働きながら次の資格を取る

最優先は、

・ビル管理士(建築物環境衛生管理技術者) →難易度高いけど、これがあれば年収100万は変わる

・第二種電気工事士 →実務で使える。手当もつく

・乙種第4類危険物取扱者 →比較的取りやすく、現場で役立つ

この3つのどれかを、3年以内に取る。

ステップ④:現場経験を積む

資格だけじゃダメ。

実務で「この人、頼れる」と思われることが大事。

設備トラブルに強い、テナント対応がうまい、後輩の教育ができる。

こういう経験が、年収に直結する。


「それでも取るなら」後悔しない戦略

防災管理者を取ること自体は、悪くない。

でも、これだけに期待するのは危険。

戦略①:最初の一歩として割り切る

防災管理者は「ビル管理業界への入り口」と考える。

これを取って終わりじゃなく、ここから次の資格へのステップにする。

戦略②:他資格との組み合わせを考える

鉄板の組み合わせ:

・防災管理者+ビル管理士=年収500万超えの可能性 ・防災管理者+電気工事士+消防設備士=現場で重宝される ・防災管理者+危険物取扱者=幅が広がる

一つずつ、地道に取っていく。

戦略③:会社選びが超重要

ビル管理会社はピンキリ。

良い会社の見分け方:

・資格取得支援がある(受験費用・講習費用を出してくれる) ・資格手当が明確 ・残業代がちゃんと出る ・研修制度がある

避けるべき会社:

・「未経験歓迎」だけど給料が異常に安い(月給15万とか) ・夜勤手当が出ない ・離職率が高い(面接で聞いてみる)

転職サイトの口コミは、必ずチェックする。

戦略④:年齢・体力の現実を見る

ビル管理は体力仕事。

30代前半までなら未経験でも問題ない。でも、40代以降で未経験だと厳しい場面もある。

夜勤がきつくなったら、日勤のみのビル管理(小規模ビルや官公庁の管理)に移る選択肢もある。


まとめ:防災管理者は魔法の資格じゃない、でも武器にはなる

正直に言う。

防災管理者だけで「人生変わる」とか「安定して稼げる」とか、そういうことはない。

この資格は、あくまで「ビル管理業界で働くための基礎資格の一つ」。

でも、無意味じゃない。

防災管理者が武器になるのは:

・ビル管理業界に入る最初のステップとして ・他の資格と組み合わせることで価値が上がる ・管理職を目指すキャリアパスの一部として

防災管理者だけじゃ厳しいのは:

・この資格だけで高収入を狙う ・未経験からこれだけで転職する ・独立・副業を考える

要は、「使い方次第」ってこと。

俺は33歳でビル管理業界に入って、最初は「失敗したかも」と思った。

でも、防災管理者を取って、その後に電気工事士と危険物取扱者を取って、今は現場のサブリーダーをやってる。年収は400万ちょっと。

高くはないけど、前職の営業よりは安定してる。夜勤はきついけど、人間関係のストレスは少ない。

もしあなたが、「防災管理者取ろうかな」と考えてるなら、こう考えてほしい。

・取って損はない。でも、これだけに期待しない ・次の資格へのステップとして考える ・ビル管理業界の現実を知った上で判断する

夢を売る気はない。

でも、ちゃんと戦略を立てて動けば、この資格も武器の一つにはなる。

あとは、あなたが決めることだ。

参考になれば嬉しい。

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